

※写真はイメージです
#CA02M 250 T 35,800円 (税別)
#CA01M 500 T 43,000円 (税別)
・メタロアッセイカルシウム測定LS (CPZⅢ)は、生物試料(血清・血漿など)中のカルシウム(Ca2+)を
マイクロプレートリーダー(96ウェル)で迅速に定量することができます。
・本アッセイ原理は免疫抗体法ではなく、キレート定量法であるため、
検体の生物種に依存しません。
・血清、血漿を検体とする場合は前処理不要です。
・キット同梱の標準試料とブランク試料の2点により校正するため、多点校正は不要です。
・毒劇物を含んでいないため、取扱、廃棄時の安全性に優れています。
※ 本製品は研究用キットです。診断目的には使用しないでください。
カルシウムは体重の約1.5-2.9%を占めており、骨格、軟組織の形成に重要な元素です。
体内のカルシウムの90%はハイドロキシアパタイトとして骨に存在し、1%が細胞内、0.1%が血中に存在しています。生理的機能としては細胞中の浸透圧調整、血液凝固、筋委縮、神経刺激、酵素の活性化などに関与しています。血中のカルシウムは45%がアルブミン、グロブリンと結合しており、10%がリン酸塩、45%が遊離イオンです。
血清カルシウムが低下すると、副甲状腺ホルモンが分泌され、骨吸収、腎臓での再吸収、活性型ビタミンDの生成に伴う小腸からのカルシウムの吸収が促進され、血清中の濃度が上昇します。このような機構により血清中での濃度は厳密に調節されており、正常値が狭いレンジ内に推移しています。
低カルシウム血症としては、くる病、骨軟化症、テタニー、骨粗しょう症、動脈硬化を起こし、高カルシウム血症では抑うつ、意識障害、疲労感、知覚過敏、不整脈、高血圧などに関与することが知られています。
本法は Chlorophosphonazo-Ⅲ とカルシウムとのキレート錯体形成による可視部の発色を観測し、 カルシウム濃度を求めるものです。
Chlorophosphonazo-Ⅲ は中性領域でカルシウムと錯形成します。 このキレート錯体における波長 690nm(副波長 740~810 nm)の吸光度を測定することによりカルシウム濃度を求めることができます。
◯ 本キットでダイレクトに定量可能な試料
例:血清、血漿
キット中の変性剤がカルシウムをタンパクから解離させ、発色させます。特に前処理は必要ありません。
※EDTAを含む採血管は測定値に影響を与えるので使用しないでください。
◯ 希釈が必要な試料
例:尿
測定範囲を超える可能性があります。5倍を目安に希釈し、測定してください。
※蓄尿をサンプルとする場合は、塩酸添加による保存を行って下さい。測定の際はpHが2~3になるよう調整してください。
※随時尿は成分が変動いたしますので、希釈倍率が適しない場合があります。早朝尿も同様に、希釈倍率にご注意ください。
※検体を希釈した場合は、濃度計算時に希釈倍率のかけ忘れに注意してください。
◯ 酸抽出の必要な試料
例:細胞ライセートや組織ホモジネート、その他液状試料
サンプルを低pHにすることでタンパクからカルシウムを解離させ、上清として回収し、アッセイ検体とします。
ただし、測定できるのは以下の化学種に限ります。
・遊離カルシウム
・タンパク結合(配位)カルシウム( Protein-Ca2+、 e.g アルブミン、メタロチオネイン)
・その他、配位結合性カルシウム
※EDTAを含むLysis bufferは測定値に影響を与えるので使用しないでください。
※有機カルシウムなどは酸分解を行って下さい。
◯ マイクロウエーブ法及び有機物混酸分解が必要な試料
例:EDTAなどの強固なキレート剤を含む試料、有機カルシウム( -C-Ca-C- 単結合している場合)、環状配位子内包カルシウム を含む試料
酸抽出では解離してこない化学種を測定する場合や、強力なカルシウムキレート剤などの妨害物質を含むサンプルの測定に必要です。
※各分解法で有機物を分解後、pH2 ~ 3に調整し、定容した試料をアッセイ検体としてください。
(1) ) DIW、標準液、アッセイ検体 2 μlを96 well plateにアプライ
(2) RA 240 μlをwell添加
(3) 室温で10分間インキュベート
(4) 主波長690nm(副波長740 〜 800 nm)の吸光度を測定
(5) 以下の計算式よりカルシウム濃度を求める
使用目的 : | カルシウム(Ca2+)の測定 |
測定試料 : | 血清,血漿,尿,唾液,細胞ライセート,組織抽出液,植物抽出液,毛髪試料抽出液,食品抽出液,飲料水,環境水,鉱水など |
測定範囲 : | 0.2 ~ 30 mg/dL |
測定波長(極大波長) : | 680 〜 700 nm(690 nm) |
測定回数 : | 250回 / 500回(CA02M / CA01M) |
アッセイ法 : | CPZⅢ法 |
特異性 : | 生物種を問いません。 |
法規制 (毒物及び劇物取締法) : | 該当なし |
共存物質の影響: | 10 mg/dLのマグネシウムによる測定値への影響は5 %以内です。 また、抱合型ビリルビン・非抱合型ビリルビン 40mg/dL ヘモグロビン 1 g/dL 乳び 1000FTU まで影響を受けません。 ただし、EDTAは影響を与えますので使用しないでください。 |
対応している検出機器 : | マイクロプレートリーダー、紫外可視分光光度計、比色計 ※キットに96ウェルプレートやキュベットなどは含まれておりません。 |
(1) 本キットによる管理血清の測定
図1. カルシウム濃度が既知である管理血清の測定結果
(2) 段階希釈したカルシウム標準試料の測定
図2. カルシウム標準試料の測定結果
岩渕拓也:技術情報協会(編) 微量金属分析とその前処理技術,p192-200(2015)
岩渕拓也、鈴木裕子:技術情報協会(編) 最先端バイオマーカーを用いた診断薬/診断装置開発と薬事対応(2015)
金井正光, 臨床検査法提要, :35 , 201-203 (2005)
J. W. Ferguson, J. J. Richard, J. W. O’laughlin and C. V. Banks, “Simultaneous Spectrophotometric Determination of Calcium Chelate Color and Magnesium with Chlorophosphonazo-III “, Anal. Chem., 36, 796. (1964)
Michio ZENKI, Tomoko MASUTANI, and Takashi YOKOYAMARepetitive Determination of Calcium Ion and Regeneration of a Chromogenic Reagent Using Chlorophosphonazo III and anIon Exchanger in a Circulatory Flow Injection System ANALYTICAL SCIENCES, VOL. 18, p1137-1140, OCTOBER 2002
準備中
弊社製品は以下の販売代理店よりご購入いただけます。
メタロアッセイ カルシウム(Ca)測定 LSキット (製品紹介ページ)
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